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製作
映画の製作に必要な企画開発、資金、資材の調達、監督、出演者、スタッフの選定及び雇用をし、これらの者に対する報酬の支払いを行っている企業やひと。 自ら製作費用を負担して自己の計算により製作を行っている人で、著作権上の映画製作者のこと。
主に、映画配給会社、広告代理店、出版社、テレビ局などが、製作費の出資を製作委員会などを組成して製作者になる事が多く、コンテンツへの製作出資を通じて二次使用料を受け取る権利を有している。
近年では、制作会社も出資して製作者になることがある。
制作
映画やアニメなどのコンテンツを創り出す現場で、撮影や収録に直接関わる会社やスタッフの事。
制作会社は製作者から委託を受けて、コンテンツを制作する言わば下請け仕事をしているに過ぎないため、出資をしていない限り著作権ビジネスに参加することは出来ない。
作品成立のために日夜働きつめて実際に撮影したのは彼らだが、自転車操業的な経営の会社が多いことから、生み出した作品に出資してライセンスビジネスで成功するのは難しい立ち位置になりがちだった。しかし、近年は制作会社も自ら出資を行い製作者となるケースが増えてきた。
製作委員会
コンテンツ製作は当たり外れの大きなリスクの高いビジネスであるため、大作になればなるほど出資リスクの分散と、収益の最大化は少数の出資者の力では困難になってくる。そこで、各専門性を持った会社が出資し、連動することで、収益の最大化を狙える座組みを作っておく必要がある。映画であれば、興行会社や製作配給会社、ビデオグラム会社が出資すれば、映画の公開から公開後のビデオ販売まで最大限のビジネスチャンスが約束されるし、テレビ局や出版社が出資すれば、プロモーションが広げられる。このようにビジネスチャンスを最大化できる出資者を集めて、映画プロジェクトを組成し、共同制作の契約を結び、資金や人材を投入する手法が、日本のコンテンツ製作で一般的な製作委員会と呼ばれるシステムになる。
製作委員会は民法上の「任意組合」と呼ばれる出資形態をとっている。投資というよりはコンテンツに係る周辺ビジネスの関係当事者が出資する共同事業の性格が非常に強いものなので、出資者(投資家)はコンテンツ業界のプロに実質限定されて、非常に閉鎖的なものになる。
また、任意組合の投資家は無限責任を負うという性格上、リスクは分散されているとは言え、同じ船に乗った運命共同体的性格が強い。
一般的に、製作委員会参加各社は、出資作品に関わるビジネスの窓口権をそれぞれ主張して、契約する。例えば配給会社は映画公開時の配給に関する権利を取得し、配給手数料を収益にするし、ビデオ販社ならビデオグラム化権を取得してビデオ販売で利益を上げようとする。そんな風にビジネスに関わる権利が各社に分散するため、その窓口権を持っている会社がウンと言わない限り、その領域におけるビジネスがなかなか前に進まないというじれったさがある。
興行(売上)や、二次使用料の収益は、製作委員会に集められ、出資持分に応じて分配される。
製作委員会には、考え方の違う数社が、1つのプロジェクトを行うため意見調整に、常に時間がかかるという欠点がある。また、出資のリスクが各社に分散される裏返しとして、著作権等の権限も各所に分散されてしまう事が少なからずあり、この場合、制作された作品のクオリティや販売戦略に関する最終的な責任までもが分散されてしまう。これらの問題を背景に、リクープの難しい作品では、委員会のメンバー間で意見が衝突し、揉め事に発展するケースも多く、委員会の調整役である幹事会社をどこに引き受けてもらえるかというのが、非常に大事な問題だったりする。
座組みに様々な会社が入ると、各社が代表としてプロデューサーを立ててくることも多く、エンドクレジットに大量のプロデューサーがクレジットされたりする。
各社の委員会担当は、所属企業の人事異動もあるし、コンテンツ業界とはまるで関係なかった人が担当者として送り込まれることもままあり、様々な摩擦の原因を生み出していたりする。
結果、まとまりも調整も付かず、色んな主張が飛び交って、船頭多くして船山に登る....なんて事態になりがちである。
製作会社
映画スタジオ。現在のハリウッドではパラマウント、20世紀フォックス、ソニー・ピクチャーズ、ユニバーサル、ウオルト・ディズニー、タイム ワーナーが6大メジャー。
製作総指揮
エグゼクティブ・プロデューサー。
プロデューサー及び監督を総括する位置にあり、作品の基本ラインを決める権限をもった最高責任者。
製作委員会がまとまらないと、ビジネスが破綻してしまうので、制作現場のことも、カネの事も、理解できて人望がある人だと丸く収まる。
セカンド・ユニット
ひとつのシーンを違った場所から撮る場合や、予算および時間の問題などで異なったシーンを同時期に撮らねばならない場合などに、メインの撮影チームを補完するために構成される撮影チームやユニット。B班と呼んだりもする。
別働隊なので、セカンドユニットにも当然、本体とは別の監督が付く。
セキュリティ・ポリシー
企業全体の情報セキュリティに関する基本方針。情報資源の目的外利用や外部からの侵入、機密事項の漏洩などを防止するための方針を明文化したもの。
セーフティーゾーン
アナログ放送では、通常全画面の8割程度しか写らないため、撮影の際それを考慮して確実に写る範囲をセーフティーゾーンと呼んで区別する。
雪州(せっしゅう)
背の高さが極端に違う出演者の2ショットを撮る時、低い方の人を台の上に乗せ、高さを調節する事。日本人ハリウッドスターの早川雪州が外人タレントと2ショットを撮る時、よく台の上に乗った事から生れた業界用語。
セット
撮影のために作られる構造物。屋外に作られる場合はオープンセットと呼んだりする。
目的に応じて機器を組み立てたり配線したりする事。
セットアップ
機器を目的に応じて使用できるように調整する事。
接写
被写体に近づいて撮影する事。
セッション
数人のプレイヤーが集まって演奏すること。
セールスプロモーション(SP)広告
マスコミ4媒体広告を補完し、消費者の購買を促すために行う広告の総称。例えば、ノベリティの類とかも全てSP。
セルオフ
原盤供給契約や商品化権の許諾期間が過ぎたとき、メーカーが手持ちの在庫に限って販売を継続する事。契約期間終了から6ヶ月間をセルオフ可能とする契約が一般的。
セルフ・リキデータ
消費者一部負担のプレミアムのこと。「セルリキ」と略して呼ばれる。消費者が対象商品を購入した証拠としてパッケージやラベルの一部と現金(小切手)を送ると、市価より安くプレミアムの商品を入手できる仕組み。
選曲
映像作品に使用する音楽を選ぶ事。
DJなどが、掛ける楽曲を選ぶこと。
先行オールナイト・先々行オールナイト
本興行の公開に先駆けて特別上映されるオールナイト興行。少しでも早く見たいというファンが多数居るようなシリーズモノの超話題作などで実施され、お祭り的に盛り上げる。
先行ロードショー
封切り日に先駆けて、1,2週前に先行上映する興行。
かつては、映画のヒット状況を見極めるためのテストケースとして行われていたが、最近では、話題作りに利用される場合が多い。
例/スター・ウォーズの先行上映の場合
全国興行環境衛生同業組合連合会 (全興連)
全国の興行会社によって構成された組織ということになっているが、昔から東宝さんの力が強い。映画料金がほぼ全国一律なのは、ここの緩やかな談合のせい。(爆)
戦時加算
第二次大戦敗戦のペナルティとして、日本は戦中の連合国側の著作権に対して、開戦の1941年12月8日からサンフランシスコ平和条約発効前日の3794日を通常の権利保護期間に加えて著作権の保護期間としなくてはならないというルールの事。
専属作家制度
作家が特定のレコード会社などと専属作家契約を締結し、期間中の創作物について録音権などをそのレコード会社のみに認める制度。最近は見られない契約形態だが、古い楽曲で何かしようと考えたときには注意が必要。
専属実演家契約
アーティストとレコード会社間で交わされるレコーディング契約でだいたい契約期間は2-3年。契約期間中はそのレコード会社の専属実演家として活動し、その対価としてレコード売上からアーティスト印税(歌唱印税とか実演家印税とか呼ばれることもある)を受け取れる。
全中
「全国中継」のこと。
宣伝
コンテンツの広告は、ポスターや予告編を作成したり、新聞広告、テレビコマーシャル、イベントなど予算を使って盛り上げる。会社によっては作品ごとにチーフや宣伝プロデューサーを置いて力を入れる。
宣伝費を掛けられない作品では、広報に力を入れ、雑誌や新聞、テレビなどで作品紹介をしてもらう。 カネを掛けられないなか、少しでも扱いを大きくしてもらうためには、人脈や人間力が問われる。